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[ CIS-HQ / CORPORATION — ブレッドバスケット・コンビナート ]
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BREADBASKET COMBINE

ブレッドバスケット・コンビナート ── コーネリアとプロスペローの巨大植物工場群を運営する、草食・雑食種族の台所。星系の食卓に並ぶ野菜と穀物の過半は、この会社の畑と工場を通ってくる。

概要 OVERVIEW

ブレッドバスケット・コンビナートは、「ライラットのパンかご」と呼ばれるコーネリアの沃野と、プロスペローの垂直植物工場群を運営する星系最大の農業企業体。ゼートイドキューソイドセレノイドら植物食種族の主食供給を一手に担い、社名はそのままコーネリアの異名から取られている。

単一企業というより数百の農協・農場・工場の連合体であり、「コンビナート」の名の通り、種子開発から収穫・加工・星系輸出までを一つの流れとして束ねている。総従業員数は星系の民間企業で最多とされる。

沿革 HISTORY

母体は共和国成立期の食糧増産計画である。240年の戦乱で荒れた農地を立て直すため、旧5国家の農政部門が統合されたのが始まりで、「国境を引き直すより、畑を耕し直す方が早い」という初代総裁の言葉は統合の象徴として語り継がれる。戦後復興期にプロスペローの植物工場群が完成すると、天候に左右されない周年供給体制が確立し、星系の食糧価格は歴史上初めて安定した。

各惑星の特産野菜──カタリナパペトゥーンの固有種を含む──の流通網化にも早くから取り組み、美食家たちの「食の探求」文化を裏方として支えてきた。

主力事業 PRODUCTS

主力は主食穀物「コーネリア小麦」と葉物野菜の周年供給、そして種族別栄養設計の加工食品である。同じサラダでも、セレノイド向けには繊維質を、ヘケトイド向けには水分と昆虫タンパクの添加を──という食性別ライン設計は、食性ピクトグラム制度の普及と二人三脚で進められてきた。

また共和国の学校給食の最大の納入元でもあり、共育カリキュラムの複数メニュー制は同社の供給力なくして成立しない。「給食のパンの焼き印」を覚えている市民は多く、同社のロゴは星系で最も郷愁を誘う企業マークと評される。

戦時下の苦闘 WARTIME

第2次ライラットウォーズの勃発とプロスペローの占領により、同社は植物工場群の過半を占領地に残したまま切り離された。生産能力は一夜にして半減し、共和国の一部で始まった配給制の直接の原因となっている。占領地の工場では従業員が現地に留まり操業を続けており、「畑に旗は関係ない」を合言葉に、占領軍監視下でも市民への供給を守り続けていると伝えられる。

共和国側では遊休地の緊急転換とカタリナの増産で穴を埋める「第二パンかご計画」が進行中である。戦争の勝敗とは別に、「この会社が倒れる日が星系の敗北」と評する経済学者は多い。

記録余話 ARCHIVES

肉食種族の従業員も多く、精肉大手ブッチャーマンズ・ワークスとは「食卓の両輪」として長年の盟友関係にある。両社の合同広告「同じテーブルで」シリーズは、異種族の家族が一つの食卓を囲む写真で知られ、共和国の多種族共生政策の象徴として教材にも使われている。

本社の正面玄関には、統合時に旧5国家から持ち寄られた5種の麦が同じ花壇に植えられている。植え替えは毎年、入社一年目の新人の仕事と決まっている。